業務用エアコンと家庭用エアコンの違いは?どっちを選ぶべき?

業務用エアコンと家庭用エアコンには大きな違いがあります。選び方を間違えると快適に過ごせないだけでなく、無駄なコストがかかるため、エアコンを導入する際は注意しましょう。
今回は、業務用エアコンと家庭用エアコンの違いや選び方についてご紹介いたします。
業務用エアコンと家庭用エアコンの違い
業務用および家庭用エアコンには、設置する場所や方法、機能などさまざまな違いがあります。正しい選択方法を理解するためにも、まずは知識として押さえましょう。
・業務用エアコンとは
業務用エアコンとは、オフィスや飲食店といった、大きな出力を要する広い空間に合わせて作られたエアコンのことです。主に天井埋込型・天井吊下型・壁掛型・床置型などの種類があります。
・家庭用エアコンとは
一般家庭での使用を目的としたエアコンを家庭用エアコンと言い、壁掛型のルームエアコンでお馴染みです。なかには天井や壁にエアコン本体を隠す埋込型のものもあり、ハウジングエアコンと呼称されます。
・業務用エアコンと家庭用エアコンの違い
業務用と家庭用エアコンの大きな違いは、それぞれがもつ能力にあります。他にも、電源や電圧、契約方法、室内外機、工事内容も大きく異なるのが特徴です。
<冷暖房能力>
業務用・家庭用エアコンで示される能力とは馬力(=kw)のことであり、主として冷暖房の効きに影響しています。業務用エアコンは使用する空間が特殊であるため、家庭用エアコンよりも馬力が大きく設計されていることがほとんどです。家庭用エアコンは大きいものでも7kw程度で、部屋の広さでいうと約23畳の空間にまで対応できます。
<電源と電圧>
家庭用エアコンには「単相100/200V」、業務用エアコンには「三相200V」という、それぞれ異なる電源が用いられています。単相とは、比較的少ない電力を必要とする場合に使われ、三相はより多くの送電が可能です。ただし、事業所における使用状況や環境によっては単相200Vのほうが適していることもあり、あえて単相を採用している業務用エアコンも存在します。
<電気料金や契約内容>
電気の契約内容は電源が単相であるか、三相であるかによって異なります。家庭用エアコンは単相を用いるため、「電灯」(従量電灯)の契約をするのが一般的です。対して、多くのタイプが三相である業務用エアコンは、「動力(低圧電力)契約」となり、事業所の規模によっては「高圧契約」が必要でます。高圧契約の場合、デマンドと呼ばれる30分あたりの平均電力使用量が電気料金に影響するなど、契約内容が複雑です。
<室外機と室内機の組み合わせ>
家庭用エアコンの場合、室外機と室内機が一対となって設置されますが、業務用エアコンは1台の室外機に複数台の室内機を接続できます。また、同時運転マルチ・個別運転マルチという組み合わせもあり、個別運転マルチなら部屋ごとの温度設定が可能です。
<工事内容>
家庭用エアコンは設置が簡単なため、家電量販店などに工事を依頼できます。一方業務用エアコンは天井への埋め込みやフロンガス回収、配管洗浄といった特別な作業が必要です。管工事もできる専門業者の協力が欠かせず、場所によっては設置完了までに数時間から数日を要することもあります。
業務用?家庭用?どっちを選ぶべき?

業務用エアコンだからといって、必ずしも事業所に置かなければならないわけではありません。反対に家庭用エアコンでも事業所に向いている場合があるため、次のようなポイントを踏まえたうえでエアコンを選びましょう。
・一般家庭に業務用エアコンは設置できる?
業務用エアコンは一般家庭への設置も可能です。特に変形間取りや広いリビングを有する住宅の場合、家庭用エアコンでは馬力が足りず、快適な空調環境を整えられないことがあります。家庭用エアコンの能力だけでは力不足に感じる場合は、冷暖房能力に優れた業務用エアコンの設置を考えてもよいでしょう。
・合わないエアコンを設置したらどうなる?
用途や空間に適したエアコンを設置しなければ、冷暖房の効きが悪かったり、余計に電気代がかかったりとさまざまな問題が起きてしまいます。場合によっては、エアコンの劣化や故障にもつながりかねません。業務用・家庭用のどちらも、空間に適したものを選ぶようにしましょう。
・業務用エアコンと家庭用エアコンの選び方
業務用エアコンは設置場所の広さや形状、業種によって選ぶことが大切です。ただし、小さなオフィスや仮眠室など、事業所の規模や部屋の使用目的によっては、業務用エアコンでは不適切なこともあります。反対に、家庭用エアコンは部屋の広さが重要な判断材料です。使用頻度や熱を発しているものの多さによっても選び方が変わるため、専門業者に見積もりを依頼することも視野に入れておきましょう。
業務用エアコンならではのメリット

業務用エアコンには、先程紹介した特徴以外にもさまざまなメリットがあります。代表的な3つのメリットを解説しますので、業務用エアコンの導入や買い替えを検討する際の参考としてください。
・光熱費を抑えられる
多くの業務用エアコンは省エネ性能に特化しており、消費電力を抑えられるよう設計されています。光熱費の削減にもつながるため、事業所にとっては嬉しいポイントと言えるでしょう。
・誰でも扱いやすい
業務用エアコンはフィルターに特殊加工が施され、汚れにくい仕様になっています。そのため、手入れに多くの時間を要することがありません。また誰でも扱いやすいよう機能や操作方法もシンプルに作られています。
・耐久性が高く故障しにくい
業務用エアコンは長時間の運転を想定しているため、耐久性が高く作られています。平均耐用年数は13〜15年とされ、故障しやすいということもありません。メンテナンスや買い替えの費用を抑える効果もあります。
まとめ
業務用エアコンや家庭用エアコンを選ぶ際には、共通して「広さ」が重要です。
しかし、使用環境や用途によって選ぶエアコンは違うため、1度プロによる現地調査をおすすめします。
エアコン総本店では無料の現地調査や見積もりを行なっております。ぜひお気軽にお問い合わせください。