業務用エアコンが故障した！？考えられる原因を解説

日本は寒暖差が激しく、エアコンなしで生活するには厳しい場所がほとんどです。そのため、業務用エアコンが故障した際は、迅速に対応する必要があるでしょう。

今回は、業務用エアコンの故障の原因について紹介します。

業務用エアコンに多い故障の原因

ここでは、業務用エアコンに多い故障の原因を、症状ごとに解説します。不具合が発生した際に適切な対応ができるようにするためにも、しっかりと確認しておきましょう。

・効きが悪い

冷暖房の効きが悪い場合は、フィルターや熱交換器に汚れが付着し、熱交換効率が落ちていると考えられます。フィルターが汚れているだけであれば、交換やクリーニングで済みますが、掃除しても改善しない場合は、熱交換器の不具合を疑いましょう。

また、冷媒ガスの漏れも冷暖房能力が低下している場合によくある原因です。冷媒系統はエアコンの冷暖房機能を担う重要な部分であるため、専門業者へ修理を依頼する必要があります。また、購入から10年以上経過しているなど、業務用エアコンの寿命が原因と考えられる場合は、買い替えも検討しましょう。

・異音

異音の原因は、長年の使用によるフィルターやファンの汚れ、ファンモーターの異常であることがほとんどです。室内機のフィルターにホコリが詰まると正しく風を送り込めなくなり、「ブォーン」という大きな音が発生します。まずは掃除をして、動作を確認しましょう。

フィルターやファンは正常でも異音が続く場合は、ファンモーターが故障しているのかもしれません。放置すると重大な故障につながりかねないため、早めに修理業者やメーカーへ相談しましょう。

・異臭

異臭の多くは、内部に発生したカビが原因です。エアコンが吸い込むホコリは水と反応して汚れになり、カビを発生させます。カビは部品の劣化を早めるだけでなく、体調不良の原因にもなりかねません。異臭を感じたら早急にクリーニングを依頼し、徹底的に汚れを取り除きましょう。

・水漏れ

室内機からの水漏れは、大半の場合、熱交換器で発生した水が正しく排水されないことにより起こります。原因の多くは、ドレンホースの詰まりやドレンポンプの故障です。ドレンホースの掃除で改善する場合もありますが、難しければ専門業者に問い合わせましょう。また、結露水をためるドレンパンが破損しているなど、一見してわかりづらいケースもあるため、注意が必要です。

・動かない

エアコンが完全に動かない場合は、経年劣化による故障と考えるのが妥当です。制御基板部分やコンプレッサーの損傷なら修理も可能ですが、費用の高さを考慮すると、買い替えも視野に入れたほうがよいでしょう。

設置箇所ごとに多い故障

業務用エアコンの設置環境によっては故障のリスクが高いため、常に考えておかなければなりません。特に次のような場所では故障しやすい傾向にあるため、注意が必要です。

・飲食店

飲食店では、調理で発生した油や煙、水蒸気による汚れの付着が主な故障原因に挙げられます。また、調理の熱で温度が上がるのも、エアコンの寿命を縮める原因です。ネズミやゴキブリが侵入して故障するケースも多々あるため、こまめにフィルターを交換したり、熱を逃がしやすい配置にしたりといった対応が必要になるでしょう。

・ペットショップや美容院・理容院

ペットショップや美容院・理容院の場合は、油分を含む動物の抜け毛や毛髪、ヘアスプレーなどが室内機に入り込むことで、フィルターの詰まりや内部の汚れを引き起こします。蓄積した汚れは時間が経つとドロドロとしたスライム状の汚れとなり異臭を発するため、注意が必要です。対策としては、使用後に10分間の送風運転を行い、こまめなフィルター掃除やオーバーホールを行いましょう。また、夜間も止めることなくエアコンを稼働させる場合は、部品の摩耗による故障も多くなります。

・工場

工場では、空中に舞う油や粉じんが入り込み、フィルターが目詰まりを起こして故障に発展します。また、機械が発する熱による温度上昇も、故障のリスクを高めます。長時間の温度管理が必要な工場や製造業は、特に故障が起きやすいため、こまめなフィルター交換とクリーニングを行いましょう。

故障かもしれないと思ったらまずはここをチェック

「業務用エアコンが故障しているかもしれない」と思ったら、まずは次のことをチェックしてみましょう。

・まずは状態をよく観察する

業務用エアコンの故障を疑ったら、まずは状態をよく観察しましょう。特に、フィルターの不具合はわかりやすいため、セルフチェックで異常の原因を特定できる可能性があります。

また、室内機だけでなく室外機の状態も確認してください。室外機から出る風は熱交換器によって、冷房時は温かく、暖房時は冷たくなるのが通常です。風の温度に違和感がある場合は、冷媒ガス漏れの可能性が高いでしょう。

・ブレーカーを確認

故障に関する問い合わせの中には、単にブレーカーが落ちてしまっていただけというケースもあります。業務用エアコンのブレーカーは、配電盤とは別の場所に設置されているのが一般的です。エアコンの電源がつかない場合、一度ブレーカーを確認してみましょう。

・リセットや復旧方法を試してみよう

エアコンの不具合は、本体のリセットや復旧で解決できる場合もあります。リモコンのリセットボタンや室内機の応急運転スイッチを押して、復旧を試みましょう。

復旧方法としては、まずエアコンの電源を切り、電源プラグを抜くかブレーカーを落とします。5分ほど経ったら、電源プラグまたはブレーカーを戻し、エアコンを再運転させましょう。復旧を試みても異常が続く場合は、故障の可能性があります。

・エラーコードを確認しよう

不具合の内容によっては、リモコンや操作パネルにエラーコードが表示されます。エラーの内容で故障の原因が特定できることもあるため、必ず確認しておきましょう。エラーコードの内容は、取扱説明書やメーカーの公式ホームページに掲載されていることがほとんどです。

また、問い合わせの際にエラーコードを伝えることで、修理がスムーズに進められるだけでなく、場合によっては電話対応で解決できる可能性もあります。

・日頃からこまめなメンテナンスを心がける

業務用エアコンの故障を予防するためには、こまめなメンテナンスやクリーニングが欠かせません。なかでもフィルターの掃除は効果が高く、知識がなくても簡単に実施できるため、自動清掃機能がついている場合でも定期的に行うようにしましょう。

また、メンテナンスを通して隠れていた不具合が見つかることもあります。業務用エアコンを長く使い続けるためにも、年に1度の定期点検や室内機を分解洗浄するオーバーホール工事を行いましょう。

まとめ

業務用エアコンの故障にはさまざまな原因があるため、状況に応じた柔軟な対応が必要です。故障が疑われる場合はエアコンの状態や不具合の内容を確認し、落ち着いて対応しましょう。また、業務用エアコンの故障を防ぐ対策として、メンテナンスはもちろん、故障する前に交換することも大切です。

エアコン総本店では、業務用エアコンの取付・交換を行っています。見積もりから施工完了まで一貫して行う「専任担当制」で、さまざまな業種での施工を行う専門業者です。業務用エアコンの新設・買い替えをご検討の場合は、ぜひ一度エアコン総本店にご相談ください。