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業務用エアコンの隠ぺい配管は再利用できる?費用と工事の流れをやさしく解説

店舗・オフィス・医院・理美容・フィットネスなど、業務用エアコンでは配管を天井や壁の中に通す「隠ぺい配管」が一般的です。

見た目が整い、通行時の安全性も高まる一方で、入れ替えや増設のタイミングになると

「既存配管は再利用できるの?」

「営業を止めずに工事できる?」

「費用はどれくらい上下する?」

といった疑問がつきもの。

本記事は業務用に特化し、方式の基礎から再利用の判断軸、費用と工期を左右する要因、見積書の読み方とリスクの潰し方、当日の工程と立会チェックまでをオーナー・施設管理者の視点でまとめて解説します。

夜間・定休日工事、フロン管理、衛生・騒音配慮など現場で効くコツも具体的に盛り込みました。「まず何を準備し、どの順で動けばムダがないか」を明確にするため、ぜひ参考にしてください。

 

業務用エアコンの隠ぺい配管とは?方式と特徴

隠ぺい配管は、冷媒管・排水管・制御配線を壁内・天井裏・床下に通し、室内に配管を露出させない施工方式です。

業務用では天井カセット形・ビルトイン(ダクト)形・天吊形・床置形などラインアップが広く、配管長・高低差・分岐点が増えがちなため、設計通りに熱交換と排水が機能するかが品質の肝になります。

デザイン性と安全性に優れる反面、点検アクセスの難易度は上がるため、初期施工の精度と記録(台帳)が後の保全コストを大きく左右します。

とくに商業施設やオフィスビルではテナント工事規約が細かく、養生・搬入経路・騒音・粉じん・臭気に関するルールに合わせた段取りが必要です。

 

・隠ぺい配管の定義と見た目の特徴

客席や執務室から配管モールが見えず、点検口を開けると断熱された銅管・ドレン管・信号線が天井裏を走っている状態のことです。

マルチ型では天井裏に分岐ヘッダ/ジョイントが入り、そこが油戻り・ガス流れの要となります。

施工直後に配管経路図・分岐位置・配管長の記録、試運転数値(温度・圧力・電流など)を残しておくと、将来の更新時に“壊さずに済む”確率が上がります。逆に記録が無いと、更新時の調査に時間がかかり、夜間工事時間内に終わらないなどのリスクが増えます。

 

・露出配管との違い(デザイン性とメンテナンス性のトレードオフ)

露出配管は点検・改修の自由度が高くスピードも出ますが、客室・診療室・美容スペースでは意匠・衛生・安全の観点から採用しにくいことがあります。

これに対して隠ぺい配管は、美観・動線には優れるものの、点検や改修の際には手間がかかります。

だからこそ、業務用では初期設計の妥当性(配管径・距離・高低差・曲がり回数)とドレン計画(勾配・トラップ・ポンプ)、そして工事記録の整備が“長持ちする店舗・オフィスづくり”に繋がるのです。

なお、更新時に半隠ぺい→部露出化(化粧ダクト仕上げ)へ切り替え、将来メンテの自由度を高める判断がコストパフォーマンス面で正解となる場面も少なくありません。

 

・業務用で共通する基本ルール

業務用エアコンの配管に関するルールは以下です。

  • 指定配管径・総配管長・高低差・曲がり回数の遵守(メーカー条件外は性能・寿命に直結)
  • 窒素ブロー併用のろう付けで配管内酸化を抑制(後々の目詰まり・故障予防)
  • 真空引きは十分時間+ミクロン確認(“形だけ”の真空引きはトラブルの元)
  • ドレン勾配・トラップ・ポンプ能力の適合と通水確認(漏水・臭気を未然に防止)
  • 追加冷媒チャージ量の算定と記録(配管長・径・分岐に基づく根拠を台帳に)
  • フロン管理(定期点検・漏えい記録)の台帳整備(法令・社内監査対応)

この“当たり前”が揃う現場ほど、初期不具合と再訪コストが目に見えて減ります。

 

うちは隠ぺい配管?3分でできるセルフチェック

現地調査前にオーナー側で概略把握しておくと、見積精度・工程設計・夜間工事の段取りが段違いに良くなります。専門工具は不要、写真とメモで十分です。

ここでの準備が見積りのブレ幅を小さくし、余計な再訪や追加費用を防ぎます。

 

・外観チェック:外壁配管/化粧カバー/ドレンの見方

まずは建物の外側から。外壁に配管や化粧カバーが見えるかを確認します。露出配管がはっきり見えれば露出施工の可能性が高く、外壁で配管が一度壁内に“消える”ようなら、室内側で隠ぺい配管になっていることが多いです。

あわせて、ドレン排水(細いホースや塩ビ管)の出口を確認しましょう。屋外へ直接出ていれば露出寄り、壁内→別経路なら隠ぺい寄りのサインです。

配管が上方向(天井側)へ立ち上がって消えるなら、天井裏へ伸びる隠ぺいルートの典型です。

<外観で撮る写真(合計2〜3枚)>

  • 外壁の全景(配管や化粧カバーの“出入り”が分かる)
  • 室外機の配管接続部のアップ(本数と向きが分かる)
  • 可能ならドレンの出口付近

 

・室内チェック:天井カセット/ダクト形のサインと点検口の位置

室内では、天井面に四方向吹出のグリル(天井カセット形)、あるいは吸込・吹出口だけが見えるダクト形なら、基本的に天井裏や壁内を通る隠ぺい配管です。

天井に30〜45cm角の点検口があれば、そこから配管・分岐ヘッダへアクセスする設計の可能性が高いでしょう。

点検口の周辺に水染みやにおいがあれば、ドレン勾配やトラップの見直しポイントにもなります。

更新時に“壊さず交換”ができるかどうかにも関わるため、見つけたサインは軽くメモに残しておきましょう。

<室内で撮る写真(合計2枚)>

  • 室内機の正面(できれば銘板の型式が読めるように)
  • 点検口の位置が分かる1枚(脚立設置スペースの有無もメモ)

 

・スムーズに問い合わせするために(型式・設置年・フロア図)

ここまでで「うちは隠ぺい配管である」と感じたら、一次診断に効く情報をそろえて連絡します。特別な資料は不要です。

<最低限そろえたいもの>

  • 室内機・室外機の型式と設置年:銘板写真でOK。配管径の適合や部品保有年数の目安が取れます。
  • 点検口の位置・サイズ:作業工程と人数配分の根拠になります。
  • 手書きの簡易フロア図:室内機の位置、室外機置場、大きな梁や壁の位置。配管長・高低差の当たりが付きます。

<メールに添えると喜ばれる情報>

  • 店舗名/住所、室内機×台・室外機×台
  • 型式と設置年(銘板写真添付)
  • 点検口の位置・おおよそのサイズ(脚立の可否)
  • 外観写真:①室外機接続部 ②外壁の出入り ③室内機正面
  • 作業制約:夜間・定休日工事の可否、騒音・粉じん・臭気の制限

 

既存配管は再利用できる?壁・天井を壊さず進める判断基準

「配管を流用できるか」は、配管の健全性/新機種との仕様適合/ドレン健全性の3条件で決まります。ここではOK例とNG例、そして壁を壊さないための現地確認の順に、判断の筋道を短く整理します。

 

・再利用OKの典型パターン(健全性・径一致・勾配良好)

再利用が可能なのは、配管そのものが健全で新機種の指定配管径に一致し、総配管長・高低差・曲がり回数がメーカーの許容内に収まっているケースです。

天井裏の断熱材が痩せておらず、ろう付け部に油じみや緑青が出ていない、配管のつぶれや擦れが見当たらないなら、第一関門はクリアです。

加えて、ドレン勾配が確保され、トラップやドレンポンプの仕様が現状の能力に見合っていれば、無開口または最小開口での更新が十分可能と思われます。

マルチエアコン(室外1:室内複数)の場合は、天井裏にある分岐ヘッダの位置・仕様が新機種の条件と合うことも重要です。

 

・NGのサイン(腐食・ピンホール・油詰まり・径不一致)

逆に、銅管の腐食やピンホール、断熱の裂けや欠損、油分の堆積が強い場合は、流用メリットが急速に薄れます。

能力アップを伴う更新で指定径が太くなる、既設の分岐構成が新機種のルール外、総配管長や高低差が限界を超えるといったケースも、再利用は難しいサインです。

冷媒種の変更を伴う場合は内部洗浄(フラッシング)や長時間真空などの追加工数が増え、結果として「流用=安い」とは限りません。この場合、配管引き直しや、将来の保全性を高める「一部露出化(化粧ダクト仕上げ)」へ切り替える方が、長期のコストと安定性で合理的になることが多いです。

 

・壁を壊さないための現地確認(圧力試験・ルート把握)

無用な解体を避けるコツは、根拠を積む現地確認にあります。

まず、窒素加圧保持で微細な漏れをチェックし、点検口から実測して配管の長さ・曲がり・高低差、分岐ヘッダの有無と位置を把握します。並行してドレン通水を行い、逆勾配や滞留、トラップ不良の有無を確認します。

ここまでで健全性と仕様適合が取れれば、配管流用+最小開口という選択肢が固まります。問題が出た場合は、流用案/引き直し案の二案見積で、費用・工期・営業影響を比較して意思決定するのが安全です。

 

交換費用・工期の目安と見積りのコツ

費用と工期は条件(流用可否・馬力・分岐・距離・復旧・時間帯)で大きく変わります。まずはレンジ感を把握し、つぎに見積りを早める情報をそろえ、最後に品質を担保するチェック(真空・漏れ・ドレン)でブレを抑える流れです。

 

・ケース別の費用・工期イメージ

費用と工期は、再利用可否・能力(馬力)・分岐数と距離・内装復旧・時間指定(夜間/定休日)・高所作業で大きく振れます。

一般に、同能力×配管流用は工数が少なく、夜間1~2回程度で完了する短工期・低コストで済むケースが多いです。

ですが、配管引き直し・分岐見直し・内装復旧が絡むと材料・人件費・日数が上振れします。将来の点検・更新を見越し、露出化+化粧ダクトで保全性を高めておくと、次回以降のトータルコストを抑えやすくなるのも、現場でよくある判断です。

 

・見積りを早める情報(写真3点・型番・既設年)

見積の精度とスピードは、事前情報で決まります。

最低限欲しいのは、次の3つの写真です。

  1. 室外機の配管接続部(本数と向きが分かる写真)
  2. 外壁の出入り(化粧カバーやドレンの経路)
  3. 室内機正面(銘板で型式が読める)

これらに加えて、室内外機の型式・設置年、点検口の位置・サイズ、手書きのフロア図(室内機位置・室外機置場・大梁)は、配管長や高低差の“当たり”を付ける根拠になります。

作業時間帯や共用部ルール(エレベーター予約、養生範囲)、騒音・粉じん・臭気の制約も最初に共有すると、夜間一発仕上げなど工程最適化の可否が早く判断できるようになるでしょう。

 

・トラブル予防(真空引き・漏れ検査・ドレン勾配)

見積では価格の内訳=品質の裏付けを見ます。真空引きの時間と到達値(ミクロン)を明記しているか、加圧保持・漏えい検査の方法をどうするか、ドレン勾配・トラップ・ポンプの整備をどこまで含むか。

ここが曖昧だと、当日に時間短縮されても追跡不能です。内装復旧は範囲・仕上げ(柄合わせ・見切り材)まで擦り合わせ、時間外割増・高所・足場の条件も文書で合意すれば、後出しの追加費を抑えられます。

 

依頼先の選び方と当日の流れ(資格・保証・工程)

失敗しないコツは、良い業者の基準を明確にする→当日の工程を共有する→引渡し書類で仕上がりを可視化、という流れにすることです。価格だけでなく説明力と記録で選ぶと、結果的に安く・早く・安心です。

 

・良い業者の見分け方

評価軸は資格・実績・保証・説明力・法令順守です。管工事・電気工事・冷媒回収の資格と、賠責・労災の保険加入は当然のことですが、加えて隠ぺい配管の更新事例を写真で示し、配管流用案/引き直し案の二案比較や露出化(化粧ダクト)の提案ができる会社は、設計の引き出しが多い傾向です。

フロン排出抑制法の点検・記録運用、テナント工事規約・消防届への対応力も要チェック。価格の安さだけでなく、工程と品質の根拠を言語化できるかを見てください。

 

・当日の工程と立ち会いポイント

標準的な流れは、

養生→既設確認→撤去→配管処理(流用 or 新設)→接続→真空引き→漏れ検査→追加冷媒→試運転→清掃・引渡し

です。

立ち会いでは、真空引きの時間・到達値、加圧保持の結果、ドレン通水、試運転時の温度・音・振動を一緒に確認できると安心。夜間工事では、エレベーター予約・騒音時間帯・臭気対策など、ビル側ルールの順守もその場でチェックしましょう。

 

・引渡し後に確認すべき書類と注意事項

保証書(年数・範囲・窓口)、試運転記録(運転条件・温度・電流・担当者)、冷媒量記録(追加チャージ量と根拠)、写真台帳(分岐位置・断熱状態・ルート)は必ず受領します。

引き渡しの1~2週間は、におい・異音・結露・漏水の有無を観察し、気づきは写真・動画+日時・運転条件で残して共有すると、初動対応が速くなります。

年1回のドレン洗浄・防カビ・点検をルーチン化し、繁忙期前にフィルター・熱交換器を整えておくと、安定運用が続きます。

 

まとめ

最短ルートは、写真・図面・点検口・型式・作業制約を初回で提示し、再利用/引き直しの2案見積+工程表を並べて比較すること。

再利用の鍵は配管健全性・径適合・配管長/高低差・分岐適合・ドレン良好。これらを満たせば無開口・短工期が現実的です。

条件が不足するなら、露出化+化粧ダクトやルート再設計を検討し、安全・品質・法令順守の3点をチェックしてみてください。

工事日は真空引き・漏れ検査・追加チャージ・通水確認に立ち会い、工事後は台帳整備と定期点検で良好な状態をキープするようにします。

営業への影響を最小限に、将来の更新・点検まで含めたトータル的なコスパを見る意識で賢くアップデートしていきましょう。

 

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